ティヴォリのヴィッラ・デステ(エステ家別荘)の庭園がとにかく素晴らしかったので行き方などを紹介したい

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ちょうどお盆の時期にイタリアへ旅行に出かけた。ローマへは何回か来ていているが、今回初めて郊外にあるエステ家別荘(ヴィッラ・デステ)まで足を伸ばしてみたところ、これがとんでもなく素晴らしかったので紹介しておきたい。

ヴィッラ・デステ(エステ家別荘)って何よ

f:id:ponkotsu:20170813103933j:plain ローマから30約キロ、古くから別荘地であったティヴォリの小高い丘の上に築かれたヴィラとその庭園がヴィッラ・デステ。元々修道院だった建物をイッポーリト2世・デステがヴィラとして改装した。庭園の噴水のためにティヴォリの豊かな水源から地下水を引き込ませ、様々な噴水をしつらえさせた。

ヴィラとその眺め

f:id:ponkotsu:20170813103840j:plain 修道院だった建物は落ち着いた外見だが、内部は打って変わって天井画やモザイク画がこれでもかと施されている。相当にこだわったのだろう。 個人的には禁欲的で端正なファサードが好ましい(バルコニーはそれなりにデコラティブだが)。ガチャガチャしてないの方が全体を引き立てるのよ。

そして、ヴィラからは眼下に広がる4.5ヘクタールもの庭園、その向こうに丘の中腹に築かれた畑や家屋、さらにその奥にはどこまでも続く地平線を望むことができる。丘の上の敷地なので、眺めは最高と言って良い。ここに住んだら最高だろう。もう本当に住みたい。

噴水狂いの庭園

f:id:ponkotsu:20170813113525j:plain はやる気持ちを抑えて庭園に出ると、独創的な噴水の数々におののくことになる。オルガンを奏でる噴水、山肌を模した巨大な楕円型の噴水、優雅な曲線階段に沿ってアーチ状に噴出する噴水、幾つもの乳房から水を噴き出す女神像、重厚な門構えと微細な彫刻の噴水、噴水口が300も連なる噴水などなど。

f:id:ponkotsu:20170813120339j:plain とにかくどこへ行っても趣向を凝らした噴水が次々と現れて、これはもう噴水狂いとしか言い様がなく、途中から笑いが止まらなくなってしまった。右も左も、上も下もどこを見ても唯一無二な噴水なんだぜ。

こんな愉快な庭園が自分のものだったら、さぞ楽しいことだろう。

行き方

f:id:ponkotsu:20170813120601j:plain ローマのテルミニ駅からは地下鉄とバスを乗り継いで1時間30分程度と言ったところ。

おそらく一番わかりやすい行き方を下記に書いておく。

ローマからは地下鉄B線の終着駅の1駅前のポンテ・マンモロ駅(Ponte Mammolo)で下車。 ポンテ・マンモロ駅からはCo.Tral社のバスに乗る。

バスのチケットは駅の改札を出て、正面左手にある売店(タバッキ)で購入する。ヴィッラ・デステに行くと伝えればOK。2017年8月時点では片道2.2ユーロだった。特に理由がなければ往復分(切符2枚)買った方が面倒がない。因みに、右手に立派な販売窓口があるが、こちらは地下鉄も運行しているATAC社のものなのでお間違いなく。

駅の2階にバス乗り場があるので、モニターにティボリと出ているバス停で待つ。

バスは次の停車駅のアナウンスをしないので、運転手にヴィッラ・デステの最寄りに着いたら教えくれるように頼んでおいた方が安心。 かなりの人数がヴィッラ・デステ最寄りのバス停で降りるのと、丘を登って1つめのバス停なので何となくわかる気もするが。

帰りのバス停は行きのよりもローマ側で、駐車場と公園の辺りにある。バス停ぽい出で立ちではあるが、バスに関する表示が一切ないあたりがイタリアらしい。

行くのが若干面倒ではあるが、美しい庭園はぜひ見て欲しい。また、付近にはヴィッラ・アドリアーナ(ハドリアヌス帝別荘)もあるが、今回は時間の都合で行けなかった。ヴィッラ・デステとの間はバスがあるらしいが、そもそもちょっと不便な場所でもあるし、海外での運転に慣れているなら、レンタカーを借りてティヴォリ周辺をまわるのも楽しいかもしれない。

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